- 4月9日 地震
4月9日 地震 高校のころ、なぜか、異常に地震が恐ろしくなり、それまで目指していた東京の大学を諦め、関西の大学を受験した。 高知の人間は高知を出るならば、大抵、東京を目指す。 日本のメジャーであるためと、なぜか、高知は関西圏ではなく、東京圏だからという理由もあると思う。四国四県のうち三県は関西圏だが、高知だけは少し異なる。四国山地のせいか? 高校1年生のころは、まだ東京を目指していたので、夏休みに東京の予備校のサマースクールに行ったりした。 友達はほとんど東京に出てしまい、関西で少し寂しい思いもした。 そこまでして、なぜ、地震が恐かったのかよくわからない。 そこまでしたのに、平成7年の冬、1歳に満たない息子をかかえて、阪神大震災に遭い、えらい目にあった。 いろいろなものを失った。 高知の友達にあうたび、 「keikoは、地震がこわいゆうて、関西に行ったのにねえ」 と、ことごとく言われた。 高知には南海地震がくるといわれているけど、小さいころ昭和の南海地震に遭った母が言うには 「私が生きちゅううちはもう来ん」 という位で、高知の人はけっこうのんきに構えている。のんきだが、我が母校は耐震建築に建て替えたり、結構準備はしていると思う。 そんな中、3月に、大きな地震がやってきた。津波もきた。さらに、原発事故も。 テレビで状況を伺うと、関西にいてよかったと思う。素直に思う。現地の人には悪いけど。でも、立場が変われば、皆想思うと思う。 二つの意味で他人事ではない。 一つは原発。影響は、周辺のみではないと思う。 もう一つは、南海地震を思うと、関西も他人事ではないということ。原発も周辺にたくさんある。 チェルノブイリの事故のとき、 「日本とはあまり関係ない遠くで大事故が起きて、日本人が原発の恐ろしさを実感してくれたらいいのに」 と思っていた矢先のことだったので、チェルノブイリには悪いが、これで日本人が少しは利権や、義理や、私欲をおさえて、原発建設が減って、現原発の補強がなされると思った。 ところが、そうはいかなかった。 そういう現状を放置してしまったのは、無力だったとはいえ、私達国民の責任でもある。推進派のみの責任ではないとおもう。 被災地の復興支援と共に、原発に対して、ちゃんと声を出すことから始めなくてはならないのではないか? 建設/維持するならば、それなりの覚悟と、安全対策を。 ただし、それなりの覚悟は大きなリスクを伴い、安全対策には、多大な資金が必要。 今、切り替えの最大のチャンスだとおもう。 昔からくらべて、日本人の人口はそんなに増えていないのに、原発は増えた。 経済がまわらなくなるとか、そんなことより、もっと重大なことがあるのでは?
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