2002年11月の日記

 


11月2日 おきゃくさんちでの日々終了

10月は毎週おきゃくさんちに行っては実験ばかりしていたが,やっと終わった.家族が居なければ,つくばで一ヶ月過ごすとこだった.筑波山にも登って温泉三昧もしたことだろう.そういや,昔は遠出の出張に行くたびに,土日はそのまま滞在して一人旅したなあ.楽しかったなあ.(しみじみ・・・)もうあんな自由な日々が来るのは,少なくともあと10年以上は我慢しなくてはならない.

そんな親の心をくんでか?たかちんは「賢くなって早く大人になりたい」という.なぜ大人になりたいかというと「賢ければ,早く中学高校といって,勉強が終わるから」おお,いい調子だぞ,その調子であと5年くらいで大学行ってくれるとうれしいなあ.

まあ,そんなこんなで,長期滞在出張にもかかわらず,きっちり週末には,現場に「ごめんねごめんね,お先に失礼します」を連発しつつ,焦ってのぞみ号で帰宅する日々は終わった.最後のミーティングはとっても和やかだったので,製作所の人に「結構データそろってきたし,お客さんも機嫌いいよね」とはなすと,

「お客さんが機嫌いいのはkeikoさんがいるからですよ!」

と,お世辞だろうが,うれしいことを言ってくれた.そういうやりとりあってこそ,「次もがんばるぞー!」と気持ちよく仕事が進むのではないか.


そんな出張の合間に,守口市の大人のカフェバー「FEEL SO GOOD」で,初ライブを行った.といってもたったの2曲だが.もう私もおばあさんになってきたせいか,ライブに先立ち,ギタリストがセッティングしている間マイクを持つと,「はじめてなので緊張していますぅ!」などとしゃべりながら,実は全く緊張していなかった.初めてライブをやるのに,しかも全く知らない人ばかりで,さらにクラシック畑の人のなかでライブをやるというのに,この緊張感の無さは一体何なのだ?ああ,私ももう立派なおばさんだ.もうどこに行って自分が何をしても恥ずかしくなくなってしまった.そういや,全世界に向けて音痴な歌を公開しちゃってるもんなー.

でも,これ一人ぼっちだったら,ものすごくあがってたりして.やっぱ,かがさんとにしなかさんのおかげか.うちら3人集まったら,いろいろな意味で,コワイもの無しだね.

一人だと悲しい気分になる.二人だとちょっと寂しい.それが3人だと,うんと楽しい.楽しいとコワイものがなくなるのかな.


11月8日 みんな風邪ひきさんだ

会社へいったら,大抵の人が風邪ひいていた.急に寒くなったから,弱いところにきているようで,後ろの席の同じユニット仲間のAさんはのどが悪く抗生物質を飲んでいた.リッチーはほぼ1週間会社を休んだが,いまだに咳がとまらない.うめちゃんは最初のどからきて今はハナがとまらない.N尾は吐いたり下痢したりが3日続いたという.風邪じゃないけどラブリーなOさんも入院しちゃったし.

みんなが風邪で大変な時期,NASDAのクリーンルームにいててよかった〜.(^^; でもこれからどかどか風邪ひいて挽回するんだろうな.ははは.気を付けよ.腰のこともあるしな.

つくば長かったし,ちょっと私も休みたい.でも,だめなのよね.つくば行っている間「はよ帰ってきて〜」って感じで待っていた別の製作所もいるし,つくばの仕事の方も一緒にやっている人たちが「はやく終わらせて次の受注活動したい」と言ってるし.いつになったら一服できるのか.えーん.

でもまあ,元気に仕事ができるのは幸せなことだよね.元気で,人から必要にされて.それ以上の幸せがあるでしょうか.


にしなかさんが,例のピアノカフェでのムービーを送ってくれた.私はまあ,単なる飾りというか,オブジェというか,,,それはそれとして,二人の緊張感というか,ライブ独特の顔はすばらしかった.演奏しているときは,オーシャンジプシー遅すぎとか,プリートーリアス早すぎしかも私間違いすぎ,などと感じたが,これ見ると,こっちが生で,今までのがだめって気がしてきた.

やはり,何十回スタジオで練習するのもいいが,一度人前でやってみるというのは,とても大事なことだ.自分たちで演奏し,自分たちで楽しむ.これも一つの音楽だが,他人に聴かせる.聴かせることによって,自分が成長する.これも一つの音楽形態だと思った.これは,自分の家で自分だけで弾いているのと,仲間と演奏するの違いくらい大きい.

それも,その人の持っている可能性が大きければ大きいほど,その違いも大きい.私なんかは凡人なので,さほど,変化がないが,この二人は違うと思った.3人だけで演奏して,私一人が二人を見て楽しんでいるのではなくて,他人に見せなくてはだめだ.この二人は絶対これからもどんどん良い演奏をするようになる.と確信してしまった.

少しそれるが,

あるバイオリンの曲を五島みどりが弾いていたが,同じバイオリンでも,そのあまりのタッチの違いというか,その音に驚いた.彼女は驚異的な音を出してくる.

私たちが演奏させてもらったピアノカフェで,同じようにピアノを弾いても音が全然違う人がいた.天性的なものなんだろうか.

同じことが二人にも言える.同じフレーズを同じように私が弾いても,二人のようには絶対に弾けない.たとえば,同じフレーズを自分でギターで弾いてみる.間違えずにすらすら弾けるようになって,私も弾けるようになった!とおもう.でも,二人が実際に弾いているのを聴くと,あまりの違いに愕然とするのよね.

この二人は特別な存在なのだ.そして,この二人同士の出会いも特別なものだったような気がする.この世に生まれた存在価値じゃないだろうか.

というわけで,お二人さん,忙しいのは重々承知ですが,これからもがんばろうね.


11月15日 お別れ体質

入社したころから,私の直接の上司にあたる人,もしくは同じユニットで一緒に仕事をした人は皆研究所から出ていった.新人のときのトレーナーとなった課長はすぐに研修センターへ行った.次にトレーナーを引き継いだ人は丸亀へ行った.次にユニットリーダーになった人は大学へ出ていった.そのとき一緒だった同僚も大学へ出ていった.その後,「一人ユニット状態」が続いた後,出産を控えて会社を休職した.休職が終わって新しく自分のユニットリーダーになった人はとなりの製作所へ出ていった.次にユニットリーダーになった人もとなりのセンターへ出ていった.4月に一緒に仕事をした新人の子も他の部へ出ていった.

私はお別れ体質なのか.

で,周りを見回してみると,お別れしていない集団の人たちは,いつのまにか派閥になっていた.派閥内でいつも一緒に行動していたりする.○○さんは△△さんの派閥,って,結構所属めいている.派閥間では諍いもあったりして.

従って,お別れ体質の私は派閥に属さないアウトローなのか.

まあ,独立採算性みたいな感じでしょうか.

だから,人一倍,「誰かに頼りにされる」ことがうれしいんでしょうか.だれにも愛されずに育つと,自分で,愛される人を捜すのよね.

でも,今は,つきあっている製作所の人たちに愛される存在なので満足.エンジニアとしてこれ以上の幸せがあるだろうか?

仕事って何事も精進だと思う.現状に満足したら終わりだ.

人間関係は違う.自分で努力してもどうにもならないこともある.突然,偶然の出来事が重なって,ずぶずぶと底なし沼へ落ち込んでいくこともある.

でも,他人の気持ちに助けられることもある.落ち込んだ底なし沼へ蜘蛛の糸を差し込んでくれる.きれそうな糸にすがって,糸を差し込んでくれたこと自体に胸がいっぱいになる.

全然話かわるけど,

こないだ,音楽とは全然関係ない友達にはじめて水筒バンドの曲聴かせたら,音楽なんかほとんど聴かないのに「いいなあ」と言ってくれた.異種人種にもわかってもらえるのってうれしいよね.

で,何がいいたかったかというと,ここからが本題で.

たかちんは最近,保育園でいっしょだった女の子Nちゃんとえらく仲良しさんなのだ.あまりも仲良しなので

Nちゃんと結婚するか?

ときくと,しないという.「だって,保育園のAちゃんだって,Tくんだって遠くへいっちゃったし.みんなどうせ,いつかどっかいっちゃうから.」って答え.

そう.たかちんは保育園で初めてお友達になった子がまず最初に保育園をやめ,次に友達になった子もすぐにやめ,しばらく仲良しがいなかった.卒園間際になってやっとTくんと友達になったけど,小学校は別.小学校にはいって,となりの席になった最初の友達は3ヶ月でアメリカへ.その後1年生半ばでやっと仲良しになったYくんは2年生半ばで大阪へ引っ越し.というわけで,たかちんの仲良くなった子ども達も皆遠くへ行ってしまった.親子そろってこの体質.

たかちんは別れが普通になってしまって,誰もと絶対に別れが来ることを常に覚悟している.小学生で,こんなだとちょっとかわいそうだ.

いつか,本当の親友ができますように.


11月23日 ハリーポッターと秘密の部屋

地元のサンサン劇場へハリーポッターを見に行った.ハーマイオニーちゃんはあいかわらずかわいかったなあ.明らかに,スティービーニックス,キャンディスナイト系の美人魔女になるぞ.

サンサン劇場は自転車で5分の場所なので,自転車に座布団とクッションをのせて,お菓子とか,待ち時間用のピョンピョンゲームとかを持って行く.10月くらいにリニューアルしたらしくて,内装はめちゃめちゃきれいになっていた.椅子がふかふかで大きく,一人一人にコップおくとことか,傘差しとか鞄つるすフックがついていた.音響もよくなっていて,これだったら,へたに梅田とかのでかい劇場よりよっぽどよいのではないか?伊丹グリーンもつぶれ,新たに,7つの劇場がくっついた劇場が駅前にオープンしたそうなので,そっちにも行かなくては.

近所にこんな劇場できて良かった.とにかく椅子がふかふかなのが腰痛持ちにとってはうれしい.さらに,座布団をもっていって,背中に置けば万全.(それでも長い映画だとだるくなるけど.腹筋腹筋.)ポップコーンも何種類もあっておいしいぞ.

しかし,映画みると,結構しょーもないところで,ぽろぽろ泣いちゃう.

最近,NHKの朝の連続ドラマを見始めたのだが,昨日なんか,朝から,これみてわんわん泣いていた.チャレンジャーが打ち上がれば泣き,爆発すれば泣き,機体影が見えたら泣き,まんてんちゃんが泣けば泣き.

友達から「それは死期を意識しているからですよ」といわれた.確かに年をとって,じきに自分が死ぬことを自覚している証拠だとおもう.生あるもののすべてに感動し,涙が出るのだ.

人間が生きて楽しいと感じられること,うれしいと感じられること,すべてがなんてすばらしいことなんでしょう!私も貴方も,明日事故で死んでもちっともおかしくない.人類が明日滅亡しても全く不思議はない.でも,私たちは今生きている.

だから,しょうもないいざこざとか,ちょっとした言葉の行き違いとか,そういうことでせっかくの人間との出会いや繋がりを捨てるのはバカみたいなことだと思う.相手だって,自分だって,明日にはどうなるかわからない.それに,もしかしたら,あらゆる偶然がなければ,その相手とも出会わなかったのかもしれない.

今日のダンブルドア先生の最後の言葉は心に響きましたよ.そのとおりです.私は自分の選んだ道を行きます.才能や血筋,権力,道具などは関係ありません.大事なのは意志です.

ギターだってそうだ.加賀さんやにしなかさんと,私のギターの音は明らかに違う.天地の差,それ以上の差がある.でも,才能や生まれつきの指の長さとか,そんなのは関係ない.要はギターを弾きたいかという意志です.人前に自分の演奏をきかせるにはあまりにもひどすぎたとしても,自分がギターを弾く意志があるということが大事だと思う.そして,一人でギターを弾いているときが楽しいかどうかが大事だと思う.

最近のネット友達で

「高校のとき,ギターが好きで,友達から遊びの誘いが来るのがうっとおしいくらいだった.」

とおっしゃられた人がいました.それもあり!だ.せっかくこの世に生まれてきたのだし,人への愛,音楽への愛,ギターへの愛,その他すべての愛を感じて生き抜こうじゃないか!


11月30日 暖冬訂正

今年はやっぱり寒いんだそうです.高知生まれとしてはびくびく.明日のドッジボール大会も雨か?

そうそう.10月11日頃にだしてきたエーシックスが11月中旬に帰ってきてます.ぬあんと,シュパーゼルのロックペグつきで!これで私も弦を換えるのがこわくなくなりました.といって,がんがん換える気もないですけど.

フラッシュの関係でメタルっぽく見えますが,実際は黒のつや消しです.本当はストラト用だったのですが,いっかい分解して交互につけられるように割り振ってくれました.オモテからみたらロックペグとはわかりませんね.

ついでに,全景.

帰ってきた当時はがんがん練習していたが,最近,少しやってません.年末に向けて,他の準備が...ああ,もう年末か.忘年会だな.

 

 

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